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認知症サポーターキャラバンとは

認知症サポーターキャラバンとは?

認知症の人や家族を支える取り組みとして、「認知症サポーターキャラバン」という活動が行われています。この活動は一体どのようなものなのでしょうか。

認知症サポーターキャラバンの概要と目的

認知症サポーターキャラバンとは、認知症の人やその家族の応援者である「認知症サポーター」を全国で養成する活動です。この認知症サポーターを養成することにより、認知症について理解を持つ人を増やし、認知症に人やその家族を支え、誰もが安心して暮らせるまちづくりを目指しています。

そのために、全国キャラバン・メイト連絡協議会では「キャラバン・メイト」と呼ばれる認知症サポーター養成講座で講師役を務める人材を育成しています。この認知症サポーターキャラバンの活動は世界中で評価されており、イギリスでは日本での活動を手本にした「dementia friends」と呼ばれるイギリス版の認知症サポーター制度を実施しています。

認知症サポーターキャラバンの成り立ちと背景

厚生労働省では、「認知症を知り地域をつくるキャンペーン」を2005年から「認知症サポーターキャラバン」と名付けて認知症サポーターの養成を行っています。国では認知症サポーターの養成に力を入れており、「2020年には1,200万人の認知症サポーターを養成する」という数値目標を掲げています。

国がこうした活動に力を入れているのは、高齢化に伴い認知症患者が増加することによって、家族や介護施設だけでは認知症患者を支えるのが困難になっていくと予想されているため。認知症を発症した人やその家族が、これまで通り住み慣れた地域で生活できるよう、周りの人が認知症について理解を深め、お互いに支えながら過ごして行くために認知症サポーターの養成が行われています。

認知症サポーターとは?

認知症サポーターとは、認知症サポーターキャラバンが実施する養成講座を受講した人のこと。認知症に対する正しい知識を持ち、地域や職域において、認知症の人や家族に対して可能な範囲で手助けを行う人を認知症サポーターと呼んでいます。いわば、認知症の人やその家族の応援者ともいうべき存在です。

厚生労働省は、2005年から認知症サポーターの養成を行っています。認知症サポーターは、その目印として、「オレンジリング」と呼ばれるオレンジ色のブレスレットをつけて活動を行います。

認知症サポーターの役割と目的

認知症サポーターには、以下の5点が期待されています。

  1. 認知症に対し正しい理解を持つ
  2. 認知症の人やその家族を温かい目で見守る
  3. 近くにいる認知症の人や家族に対し、自分ができる簡単なことを実践する
  4. 地域でできることを探して、相互扶助・協力・連携、ネットワークを作る
  5. 全ての人がすみやすいまちづくりを担う地域のリーダーとして活躍する

認知症サポーターは、見守りや傾聴、オレンジカフェ(認知症カフェ)の企画や参加など、地域におけるニーズに応じた活動を行うという役割があります。例えば、地域に認知症の疑いがあり気になる人がいればさりげなく見守ったり、認知症の人と暮らしている家族の話し相手になったりという役割もあります。

認知症サポーターだからと言って、決して難しいことや大きなことを行う必要はありません。認知症サポーター自身が、無理なく行えることを少しずつ実践することが大切なのです。

認知症サポーターになるには

認知症サポーターになるにためは、難しい試験などは必要なく、およそ90分の養成講座を受けるだけ。職業や年齢などは関係なく、誰でもなることが可能です。認知症サポーター養成講座の内容は、下記のようなものがあります。

  • 認知症とはどのようなものか
  • 認知症の症状とは
  • 認知症の診断と治療
  • 認知症を予防するには
  • 認知症の人と接する時の心構え
  • 認知症の介護をしている人の気持ち
  • 認知症サポーターの役割

この講座を受講することで認知症サポーターとして認定されます。この認知症サポーター養成講座は地域や職域団体などによって、住民講座やミニ学習会として開催されており、2019年9月末の時点で11,922,018人が認知症サポーターとして認定されています。

キャラバン・メイトとは

認知症サポーター養成講座を開催し、その講座で講師役を務めることができるのが「キャラバン・メイト」と呼ばれる存在です。キャラバン・メイトとして活動を行うためには、養成研修を受講して登録を行う必要があり、その研修の内容は下記の通りとなっています。

  • 認知症サポーターとは
  • 認知症サポーターに伝えたいこと(認知症を理解する)
  • 認知症サポーター養成講座の運営方法について(講義・グループワーク)
  • など

この講座を受けると修了証が交付され、認知症のキャラバン・メイトとして活動できるようになります。2019年9月末の時点で、キャラバン・メイトとして認定されたのは全国で163,052人となっています。

キャラバンメイトの養成講座受講の要件

キャラバン・メイトの養成講座は、誰でも受けられるわけではなく、受講要件が定められています。認知症サポーターキャラバンのHPによると、要件は下記の通りとされています。

<受講要件>

次の要件を満たす者で、年間10回程度を目安に(最低実施数3回)、「認知症サポーター養成講座」を原則としてボランティアの立場で行える者。

  • 認知症介護指導者養成研修修了者
  • 認知症介護実践リーダー研修(認知症介護実務者研修専門課程)修了者
  • 介護相談員
  • 認知症の人を対象とする家族の会
    • 上記に準ずると自治体等が認めた者
    • 行政職員(保健師、一般職等)
    • 地域包括支援センター職員
    • 介護従事者(ケアマネジャー、施設職員、在宅介護支援センター職員等)
    • 医療従事者(医師、看護師等)
    • 民生児童委員
    • その他(ボランティア等)

講座受講回数については、あくまで目安とされていますが、養成講座を受けるためには、上記の条件を満たす必要があります。

また、キャラバン・メイトとして登録した後、2年間に渡って活動実績が見られない場合には、認知症サポーター養成講座を実施するまでは登録の対象外となります。

パートナー企業・団体について

パートナー企業や団体は、日本キャラバン・メイト連絡協議会と連携することで、認知症サポーターキャラバンの活動を推進している企業や団体のことです。現在は不動産関係、金融・保険関係、情報・通信関係、薬局・医療品関係などの企業や団体が加盟しています。

パートナー企業・団体として加盟を行う条件は、「認知症サポーターの養成を行っていること」が必須条件となります。すなわち、企業や団体内に、認知症サポーターまたは、サポーターを養成するキャラバン・メイトが在籍している必要があります。

加盟しているパートナー企業や団体は、認知症サポーターキャラバンの活動を支援するとともに、企業や団体内で行う認知症サポーター養成講座やキャラバン・メイトの養成講座などにおいて、日本キャラバン・メイトなどから手厚いサポートを受けることができます。

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記事監修

日本認知症学会
名誉会員
本間 昭 医師

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