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アルコールと認知症

アルコール摂取と
認知症発症リスクの関係は?

適度な量の摂取であれば、日々の生活に彩りを添えてくれるアルコール。しかし、長期間大量に飲酒を続けると、体のさまざまな部分に影響を及ぼすことはよく知られており、認知症に関連していると言われています。この記事では、「アルコール性認知症」を取り上げ、アルコールの大量摂取が脳にどのような影響を与えるのかを説明していきます。

アルコールが脳に及ぼす影響

厚生労働省の「健康日本21」によると、1日の飲酒量がアルコール換算で「60g」を超える場合を「多量に飲酒する人」と定めています。これはビールで1500ml、焼酎で1.5合、日本酒で3号に相当する飲酒量です。また、「節度ある適度な飲酒」の目安は、1日平均純アルコールで約20g程度M/としています。

アルコールの大量摂取は、健康状態にさまざまな影響を及ぼすことが知られています。その中で、脳とも大きな関係があると考えられており、アルコールを大量摂取し続けることによって「アルコール性認知症」を発症することがあるのです。

これまでの研究によって、アルコールを大量に摂取するほど脳の萎縮が見られるということがわかっています。さらに、アルコールを大量摂取し続けると、脳血管障害や栄養障害(ビタミンB1の欠乏など)を起こすことによって認知症を発症する、とも考えられています。

高齢のアルコール依存症患者は認知症を合併することが多い

高齢者におけるアルコール依存症には認知症が合併するケースが多いことも知られています。これは、長い間アルコールを摂取することによって脳がダメージを受け、脳の委縮が進行しているからだと考えられています。もちろん若年層でも、アルコールの影響で前頭葉機能が障害されていることは珍しくありません。

このように、長年アルコールを大量に摂取していると、脳に影響を与える可能性が高いということができるでしょう。

「アルコール性認知症」とは

認知症の原因としては、脳血管障害(多発性脳梗塞など)や頭部に受けた外傷、糖尿病、栄養障害など非常に多岐に渡ることが知られています。もちろん認知症が疑われた場合にはさまざまな検査が行われますが、検査を行った結果アルコール以外に認知機能を障害していると思われる原因が見つからない場合には、「アルコール性認知症」という診断がされることになります。

高い割合で脳の萎縮が見られる

アルコール性認知症の場合、脳の画像検査を行うと前頭葉を中心とした脳の萎縮が高い割合で見られることがわかっています。このアルコール性認知症は、高齢者だけではなく若年層でも発症する可能性があることが特徴のひとつと言えるでしょう。

アルコール性認知症の症状

アルコール性認知症を発症すると、症状が急にあらわれてくる場合がありますので、常に大量に飲酒をしているような場合には注意をしておく必要があります。

具体的な症状としては、歩行が不安定、意欲の低下や幻視、暴力など、アルコール依存症と同じ症状が見られるようになります。また、行動に抑制が効かなくなってしまうため、何か自分が欲しいと感じたものを取ってきてしまったりするという問題行動が見られるケースもあります。
さらに、もの忘れが起きる記憶障害や見当識障害(状況が理解できなくなる状態)、作話といった症状があらわれます。作話は患者本人が嘘をつこうとして起きるものではなく、覚えているものごとをつなぎ合わせようとして起こるものです。

また、アルツハイマー型認知症やレビー正体型認知症を発症するケースもあります。

アルコール性認知症の治療は「断酒」から

アルコール性認知症の中には、断酒をすることによって症状が改善する場合もあります。ただし、全ての患者に当てはまるわけではありません。脳の委縮の程度や脳血管の障害などによっては改善が見られないケースもあります。

さらに、必要に応じてアルコール依存症の治療を行う場合もあるでしょう。また、日々の生活の中で感じる寂しさから飲酒に走ってしまうケースもしばしば見られるため、患者自身が寂しさや孤独を感じないような環境づくりを行うことも必要です。

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記事監修

日本認知症学会
名誉会員
本間 昭 医師

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