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長続きさせるコツ
  

高齢者が運動習慣を
長続きさせるコツ

楽しく習慣化するための、
高齢者と運動の
付き合い方とは?

認知症予防のための運動は、長く続けることが何より大切です。しかし、「すぐに飽きてしまう」「なかなか習慣にできない」といった人も多いのではないでしょうか。ここでは、自分に合った運動を選ぶ、体を動かす趣味をつくるなど、とくにご高齢の方が運動習慣を長続きさせるコツについてまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。

記事監修

中西崇氏

中西 崇 氏

健康運動指導士、介護福祉士。認知症介護実践者研修修了。
認知症ケアに特化したデイサービス施設「アスウェル八千代台」(千葉県)の立ち上げに尽力し、初代センター長を務めたほか、認知症ケアの観点に基づいた運動プログラム等も考案。現「ケアパートナー飯山満センター」センター長。
よりくわしい監修者情報>>
・ケアパートナー株式会社飯山満センター所在地:千葉県船橋市芝山 3-2-1
・問い合わせ電話番号:047-461-3330
ケアパートナー飯山満 公式HPはこちら>>

無理をしすぎないで、
“続けられる”ことが大切

運動は体によいからと、最初から頑張りすぎてしまう人がいます。これまでほとんど運動する習慣がなかったのに、いきなり「1日1万歩を毎日歩く」「毎日スポーツジムに通う」といったムリをすると、体はもちろん心も疲れて長続きしなくなってしまいます。
運動はとにかく「続ける」ことが大切ですから、肩の力を抜いて、できることから少しずつ始めていくことが大切です。

では、ムリをしない程度に体を動かす…とは、どれくらいの運動なのでしょうか。

有酸素運動の代表ともいえるウォーキングは1日30分程度を目安としたいところですが、「何がなんでも毎日30分歩く!」と考えてしまうと、精神的な負担となり、挫折してしまう可能性も高くなります。最初は「1日10分くらい」「週に3回ほど」と目標を低め・ゆるめに設定し、体が慣れてきたら徐々に目標を高くしていくとよいでしょう。
ジョギングがきついと感じたらウォーキングに変更するなど、体調に合わせて臨機応変に対応することも大切。ちなみに運動強度の目安としては、翌日に疲労やだるさ、筋肉痛などが残らない程度が好ましいとされています。

自分にあった運動方法を選び、
習慣化の工夫をしよう

運動のやり方には、自由型と登録型があります。

自由型とは、自分の好きなタイミングで自由に運動を楽しむ方法。空いた時間でウォーキングやジョギングを行ったり、地域などで行っているラジオ体操、ヨガ、太極拳といったイベントに自由参加する…といった方法があります。

登録型とは、スポーツジムやスポーツ教室に登録し、通いながら運動を続ける方法。有料の民間施設はもちろん、自治体が運営している公営の施設を利用するという手もあります。

では、高齢者にとって運動を習慣化するならどちらの方法がよいのでしょうか?
「時間は場所にしばられず自由に運動をしたい」「自分のペースを守って運動をしたい」「人の目を気にせず運動を楽しみたい」と思うなら自由型、「ひとりだとついサボってしまう」「お金を払ったほうがやる気が出る」「周りに誰かがいたほうが気が引き締まる」といった方は登録型といったように、どちらがいいのかはその人次第です。
自分の性格やライフスタイルに合わせた方法を選ぶことが、長く運動を続けるヒケツと言えるでしょう。

身体を動かす楽しい趣味を
つくることもおすすめ

高齢者になってから体を動かす趣味を始めるのはハードルが高い…と感じる人もいるでしょうが、体を動かす趣味にはさまざまな種類があります。運動が苦手だからなどと後ろ向きにならず、いろいろなことにチャレンジしてみましょう。

体を動かす趣味として高齢者におすすめなのは、アウトドアレジャーです。
アウトドアレジャーには、ハイキングやトレッキング(山歩き)、キャンプ、釣り、スキーなどがあり、自然の中で体を動かせるのが特徴。海、山、川などの自然を満喫でき、体力づくりはもちろんストレス解消や気分のリフレッシュにもつながります。
遠出をするのが難しい…といった人は、近所を散策しながら自然を観察したりするだけでもOK。カメラやスケッチブックを持って出かければ、それはもう立派なアウトドアレジャーです。

また、卓球、テニス、バドミントン、ゴルフ、バレーボールといったゲームスポーツに参加するのもおすすめです。
ゲームスポーツは体を使うだけでなく、「どうやったら勝てるか」といった脳を使うスポーツでもあります。また競技を通して人とのコミュニケーションも増えるので、脳の活性にもつながります。ついつい家に引きこもりがちな人は、ぜひ挑戦してみてくださいね。

まずは日常の中で
簡単に出来ることから始めてみよう

いきなり運動を始めるのはちょっと大変…という人は、日常生活の中でできるちょっとしたことからスタートしてみるとよいでしょう。体を動かすのは難しいことではありません、ほんの少しの工夫で体力アップだけでなく、脳の活性化を目指すことだってできます。

たとえば、いつもの散歩ルートや買い物先のスーパーマーケットまでの道のりを、ちょっと変えてみるだけでも効果的。些細な変化かもしれませんが、脳には新鮮な刺激となり、新しい神経回路が生まれることになります。
新しい神経回路ができると、それに必要なエネルギーを作り出すために脳がフル回転。脳機能の活性化が期待できるようになります。

また、普段の生活にプラス10分の運動を心がけるのもよいでしょう。
会社勤めをされている人なら、通勤のために家を出る時間を10分早くし、早歩きをしながら駅やバス停へ向かうのも◎。自転車を使って、1~2つ先の駅を使うようにするのもいいですね。
買い物は車を使わず歩きや自転車で出かけ、少し遠めのスーパーマーケットを目指してみるのもおすすめ。
家にいるときも、テレビを見ながら筋トレやストレッチを行うなど、できることは意外とたくさんあるものです。

椅子に座った状態で片足ずつかかと上げ、ももあげ、椅子から立ち上がる起立動作、立った状態で行うもも引き上げ(太ももをお腹に引き付けるように上げる)、つまさき立ち、といった簡単な動作をそれぞれ深呼吸しながらゆっくり行うセットメニューもおすすめですし、頭を使いながら運動するということで、ペアを組んで「必ずじゃんけんで負けながら」ももあげをするなど、ゲーム感覚でできる運動習慣もおすすめですよ。
明るく楽しくポジティブな日々を送ったほうが、より認知症にはなりにくいとされていますので、無理をせず、ぜひご自身にあった楽しみ方で運動を継続してくださいね。

参考文献

らくらく情報局「シニア世代は必見!高齢者におすすめの運動と無理なく続けるコツとは?」(https://rakuraku-info.jp/elderly-peoples-exercise#4)

石井映幸 監修「これでわかる認知症予防」(成美堂出版)(※書籍)

広川慶裕 監修「もの忘れ・認知症が心配になったら読む本」(池田書店)(※書籍)

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記事監修

日本認知症学会
名誉会員
本間 昭 医師

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