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運動する際の注意点
  

気をつけたい高齢者が
運動する際の注意点

高齢者の運動時に
知っておきたい
注意点を
まとめました

認知症予防によいとされる「運動」ですが、高齢者が若い頃と同じような感覚で体を動かすと、思わぬケガや病気につながることもあります。ここではシニア世代が運動をする際の注意点についてまとめてみましたので、これから運動を始めようと思っている人はぜひ参考にしてみてください。

記事監修

中西崇氏

中西 崇 氏

健康運動指導士、介護福祉士。認知症介護実践者研修修了。
認知症ケアに特化したデイサービス施設「アスウェル八千代台」(千葉県)の立ち上げに尽力し、初代センター長を務めたほか、認知症ケアの観点に基づいた運動プログラム等も考案。現「ケアパートナー飯山満センター」センター長。
よりくわしい監修者情報>>
・ケアパートナー株式会社飯山満センター所在地:千葉県船橋市芝山 3-2-1
・問い合わせ電話番号:047-461-3330
ケアパートナー飯山満 公式HPはこちら>>

高齢者の急激な運動は
身体への負担が大きいので注意!

シニア世代の人が運動をするにあたり、まず注意点として押さえておいてほしいのが「急激な運動をしないこと」です。
ここでいう急激な運動とは、筋トレなどをはじめとする無酸素運動。無酸素運動は体に大きな負荷がかかるだけでなく、エネルギー源として使われるケトン体も酸素も脳に運ばれていないため、脳がからっぽの状態になってしまうのです。

とくに、これまで特別な運動習慣を持っていなかった人が急に体を動かすと、心拍数が一気に上昇します。駅の階段などを早足で昇っただけで、ゼーゼーと息切れしてしまうような人は要注意。
こうしていきなり心拍数を上げると心臓に多大な負担がかかり、健康のためのはずの努力が逆効果となってしまうのです。

適度な運動とは、心拍数を急激に上げることなく持続的に行う、たとえばウォーキングやジョギング、サイクリングといった有酸素運動です。スピードはのんびりしたペースで構いません。こうした有酸素運動を自分のペースで行うと、取り入れられた酸素が血液と一緒に体の隅々にまで行き渡るようになり、脳にもよい影響があるとされています。
ちなみに運動時の最大心拍数は「180-自分の年齢」が目安と言われているので、参考にしてみてください。

自分の体力・体調を把握して
運動量を決めよう

シニア世代はその日その日の体調に波があることが多いため、運動をする前には必ず自分の体力や体調をチェックし、それに合わせて運動量を決めるようにしてください。

まず、前回の運動の疲れが残っていないかどうか。もし関節の痛み、筋肉痛などを感じるようなら、ムリをせず運動を見送ることが大切です。また、気分的にも「何となく気が乗らない」「いつもと調子が違う」「だるい」といった感覚があるなら、その日は休養をとったほうがよいでしょう。
「自分に厳しくあらねばならない」「決めたからにはやり抜かねば」…などと運動を強行したりすると、思わぬ体調不良やケガにつながることもあります。

次にバイタルチェックです。バイタルチェックとは、体温・脈拍・血圧といった体調をはかるための基本項目。体温については毎朝測定し、自分の平均体温を把握しておくようにしましょう。もちろん、体温が高い場合は運動を中止すべきです。

認知症を予防するために行う運動は、細く長く続けていくことが何より大事。決まった運動量を必ずしも毎日続けなければいけないというものではないので、体調に合わせて臨機応変に運動量を決め、長く続けられるようにしていきましょう。

運動時の血圧管理は万全に

高齢の方が運動をする際の注意点として、とくに重要なのが血圧です。血圧の管理をしっかりしないと思わぬ体調不良を招くこともあるため、正しいチェック方法を覚えておきましょう。

運動前には必ず血圧をチェックし、体調を確認します。
運動強度については、かかりつけ医にどれくらいの運動が適切かを聞いておくのがベストですが、一般的に最高血圧が160mmHgを超える場合はウォーキングやジョギングなどを行わず、軽い散歩程度に留めておくようにします。また、最低血圧110mmHg以下・最高血圧180mmHg以上は「絶対除外基準」と呼ばれる数値で、この状態の人は運動を行ってはいけないとされています。
自己判断で体を動かしたりせず、必ず事前に医師に相談するようにしてください。ちなみにこれは高齢者の運動時だけでなく、若年層でも同様です。

また、血圧の薬を飲んでいる人にも注意点があります。「薬を飲んでいれば血圧は変動しない」「少し血圧が高めだけど、薬を飲めばそのうち効いてくるから平気だろう」などと思い込み、運動をしてしまうのはとても危険な行為です。血圧が高い場合は決してムリをせず、体を休めるようにしてください。

高齢者が運動中に注意すべきことは?

シニア世代の体調は変化しやすいため、たとえ運動前の体調が万全であっても、運動中に体調を崩すことも少なくありません。ここでは、高齢者の運動中における注意点をまとめてみました。

水分補給をこまめにする

高齢者は水分を失いやすいため、運動中はできるだけこまめに水分補給をするべきです。

運動中の水分補給は、15~30分ごとに水・ぬるま湯・麦茶・スポーツドリンクなどをコップ半分ほどが目安。市販のスポーツドリンクは糖度が高いため、水で3倍くらいに薄めて使うようにしましょう。
また、汗をかくと体内の塩分も失われます。水や麦茶などに塩をひとつまみ程度入れておいたり、熱中症予防のキャンディーやタブレットを利用するとよいでしょう。

適度に休憩を取る

つい張りきって運動をしたくなりますが、適度に休憩を挟むことも大切です。途中で休んだら効果が出ないのでは…と思う人もいますが、休み休みであっても有酸素運動の効果は続きます。
疲れを感じたら休憩を取り、ムリをせずに運動を続けるようにしましょう。

運動後はクールダウンをする

翌日に疲れや筋肉痛を残さないためには、運動後のクールダウンが重要です。運動で使った筋肉を、ゆっくりとストレッチで伸ばしていきましょう。
筋肉を伸ばすときは反動をつけず、気持ちがいいと思える時間で行うのがポイントです。

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日本認知症学会
名誉会員
本間 昭 医師

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